育児の忙しさやストレスから、突然、動悸、息切れ、めまい、もしくは、呼吸困難や吐き気などで、パニックに陥り、恐怖を感じたことはありませんか。

「もしかして、これってパニック障害?」と心配になってしまうことも。

今回の記事では、パニック障害についてお伝えしていきたいと思います。

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育児ストレスからパニック発作は起こる!?

我が子が産まれて、その成長を側で感じる喜び、また、可愛い笑顔や寝顔に癒され、パパとママは幸せいっぱいです♡

しかし、子どもが産まれて、生活が一変、戸惑ってしまうことも多いでしょう。

 

子育てって、思い通りにならないことばかりです。

授乳におむつ替え、泣けば抱っこして、食事、お風呂、トイレも思うようにできなくて、ゆっくり寝ることさえできません。

また、家事も進まず、自分の時間はなく、一人で外出もできない、まともにおしゃべりもできない状態が、ずっと続きます。

少し大きくなると、ますます目が離せなくなって…

離乳食は作るのも食べさせるのも大変…

そのうちにイヤイヤ期に突入して…

成長するとともに、少しずつ手はかからなくなりますが、また別の心配事が出てきたり…

そして、「良い子に育てなくては」「良い母でいなくては」というプレッシャー。

 

このように、忙しさや、思い通りにならない育児、またはプレッシャーに、だんだんとストレスが溜まり、稀に、パニック発作を起こしてしまうことがあるんです。

パニック発作とは、不意に、理由もなく、動悸やめまい、呼吸困難、吐き気などの強烈な症状が襲ってきて、「死んでしまうのではないか!」という強い不安や恐怖を感じる発作です。

そのメカニズムとしては、悩みや心配事、過労や睡眠不足などによって、心身に負担がかかり過ぎると、自律神経のバランスが崩れて、不調を起こしてしまいます。

この症状がより強くなり、発作が起きることによって、脳の血流低下が起こります。

そのため、パニック発作を抑制できなくなって、また次の発作が起こりやすくなるという悪循環が生じてしまうのではないかといわれてます。

 

事故や災害の時などに、命の危険が迫ってくると、人はパニックになりますが、ここで言う「パニック」とは、混乱状態の時に使うものとは、また別の意味のものです。

命の危機ではないのに、緊急警報が誤作動を起こして、パニックになってしまう、そんなイメージなのです。

パニック発作自体は、命に危険を及ぼすものではありません。

 

育児ストレスからも起こり得るパニック障害とは

パニック障害とは、不安神経症の疾患の一つとして考えられていて、上記のようなパニック発作が、繰り返し起こることにより、また発作が起こるのでは…と、不安になったり、苦手な場所や状況ができてしまって、生活しづらくなる病気です。

最近は、心の病気と考えるよりも、脳機能障害として扱われるようになってきています。

 

パニック障害は、ある日突然、心臓がバクバクしたり、息が苦しくなったりして、「死ねのではないか!」という恐怖感を覚えるような発作(パニック発作)が起きます。

ひとたび、パニックが起こってしまうと、その場から動くことができなくなって、救急搬送されることもあるんです。

しかし、特別な処置がなくても、発作自体は、30分ほどでウソのように回復します。

 

パニック発作を起こしてしまうと、パニック発作に対して強烈な恐怖を感じ、「また発作が起きるかもしれない」という、不安を予測して、怯える状態(予期不安)に陥ってしまいます。

また、発作が起きた場所に行けなくなったり、乗り物に乗れなくなってしまったりと、発作が起きると思われる状況を回避する行動(広場恐怖)をとるようになります。

例えば、電車や飛行機、歯医者、美容院、レジの行列、人込みの中、道路の渋滞など、物理的、精神的に拘束される環境を、避けるようになります。

さらに不安が強まると、1人で外出できなくなって、家にこもりがちになってしまうんです。

 

パニック障害が発症したり、悪化したりするのは、もちろんストレスが大きく関係していることは否めませんが、原因としては、脳内不安神経機構の異常だといわれています。

ここで大切なことは、パニック障害は、性格が原因でもありませんし、親の育て方が悪かったわけでもありません

ですので、例えば、ストレスで胃が痛くなるような症状に置き換えて考えてみると、わかりやすいのかなあと思います。

 

育児ストレスからパニック障害を発症してしまったら

上記のような症状で苦しんでいるとしたら…特に予期不安と広場恐怖の症状がある場合、予期不安が1か月以上続く場合は、パニック障害を疑ってみてもよいかもしれません。

内科で、身体の異常がない場合は、精神科や心療内科を受診してみて下さい。

治療としては、薬物療法と精神療法があり、これらの治療方法は有効性があるといわれています。

しかし、残念ながら、ひとたび発症すると、残存症状や再発が多いのが、この病気の難しいところでもあります。

 

パニック障害が疑われた場合の対処方法をまとめました。

正しい診断と適切な治療

症状が辛くて病院へ行っても、検査で所見がない場合、なかなか正しい診断が下されないこともあります。

小さい子どもさんがいると、何度も病院へ行かれるのは大変だとは思いますが、もしかしたら…と思ったら、精神科や心療内科を受診してみることをおススメします。

また、納得がいかない場合は、セカンドオピニオンを求めるのも、アリだと思います。

この疾患は、特に、先生との信頼関係が最も大切だと思いますので、相性のよい先生が見つかるとよいですね。

病気について理解する

はたから見ると、健康体と変わらないため、「気持ちの持ちよう」「怠けている」「性格的なもの」などと捉えられがちで、本人も周囲も病気とは考えられないことがあります。

まずは、「パニック障害」という病気であるということを、きちんと自覚して、理解することが大切です。

そして、本人だけでなく、家族や職場など周囲にも、理解をしてもらうことが重要になってきます。

本人は、わざと発作を起こすわけではなく、自分では発作をコントロールすることができない病気なのです。

そのことをよく理解して、周りの方たちは、患者さんとその子どもさんを温かく見守ってほしいと思います。

規則正しい生活と適度な運動

睡眠不足にならないバランスの良い食事を摂るなど、規則正しい生活をすることによって体内リズムを整えると、自律神経が安定し、免疫力を高めることにもつながります。

また、ウォーキングやストレッチなどといったもので十分なので、適度な運動もおススメです。

運動をすることによって、体力向上はもちろんのこと、脳も刺激されます。

受け止め乗り越える

治療は、薬とカウンセリングが中心になっていきます。

薬で発作や不安を軽くしながら、カウンセリングでは患者さんの症状を細かく聞きます。

特にカウンセリングでは、日常生活では避けられない不安やストレスを、受け止め乗り越えるという意識を持つようにサポートしていきます。

具体的には、パニック発作が起こるのが怖くて、今まで避けていた場所や状況にあえて挑戦させて、自然に不安がなくなるのを練習します。

少しずつ勇気を出して、不安に向き合っていくことで、恐怖をぬぐいさることができるようになれば、ずいぶん生活しやすくなると思います。

 

また、パニック発作になった場合、自分の膝を抱えるような姿勢で身体を丸くしたり、うつぶせに寝たりすると、自然に腹式呼吸になるので、発作は鎮まるでしょう。

その時、「心配ない」「大丈夫」「死ぬことはない」と、自分に言い聞かせると、より効果的です。

授乳中の薬の服用について

授乳に関しては、安全性の高い薬が多いとはいわれていますが、大抵の薬には「授乳は避けること」という添付文書がついています。

医師は、薬を服用しながらの母乳保育については、症状の程度とママの考え方をふまえた上で、方針を決めていくかと思います。

子どもへのサポート

病気のことは、可能な範囲で子どもに説明した方がいいかもしれまん。

その場合は、パニック障害の症状が出ても命にはかかわらないことや、決して子どものせいではないことを伝えましょう。

また、サービスを使って、家事、育児の負担を、なるべく減らすのもよいと思います。

 

子供が通っている保育所や幼稚園の担任の先生には、病気のことを伝えるべきか迷うところではあります。

デリケートな問題なので、必要があれば伝えるというママもいらっしゃいますが、私は、何かあった時のために、サラッとお知らせしておいた方がよいのかなあと思います。

ご自分の症状の程度と、預け先の状況(例えば、役員や係りが頻繁にあるなど)をみて、判断なさるとよいかと思います。

 

育児ストレスからパニック障害にならないためには

パニック障害にかかる人は、100人に1人~3人といわれています。

誰にでも、起こり得る可能性があります。

特に、家族性発症が多いといわれていますので、患者さんの親や子ども、兄弟は注意が必要です。

この記事を書くにあたって、パニック障害のことについていろいろ調べるわけですが、そこで感じたのが、発症する方は「頑張り屋さん」が多いということ。

パニック発作が起きる前は、無理をしていて、ストレスが多く、精神的に追い込まれるような生活をしていたのではないかと思うんです。

 

育児をしていて、パニック障害にならないようにするためには、やはり、ストレスを溜め込まないようにすることが一番です。

なるべくストレスを抱えないためには…

  • 疲れを溜めないようにする
  • 〇〇しなければならないという意識を持たない
  • 先のことは、「何とかなる」と取りあえず考えない
  • まずは、ママが元気で楽しくいること
  • 産後1か月は無理せず誰かを頼って

 

 

パニック障害の患者さんの多くは、発症する以前は、忙しくしていて無理を重ね、生活を楽しむことがあまりできなかったのではないかと思います。

しかし、パニック障害になったことで、価値観が変わり、新しい充実した人生を発見できるきっかけになるかもしれません。

その新しい人生の中で、パニック障害という病気と上手に付き合っていき、幸せな生き方を見つけられることを、心から願っています。

 

パニック障害で悩まれたママさんたちが読まれて、勇気づけられた書籍ですので、良かったら参考にして下さいね。