一生懸命に作った離乳食を、「もっともっと」と、たくさん食べてくれる食欲旺盛の赤ちゃんって、ママとしては嬉しい限りですよね。
しかしその反面、上限の量以上に食べせてもよいもの???と不安になってしまうのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、離乳食の量の上限についてお伝えしていきます。
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離乳食の量を上限以上に与えてしまった場合のリスクとは
赤ちゃんが食べる離乳食の量って、なかなか教科書通りにはいきませんよね。
目安量まで食べてくれない小食ちゃん、もしくは目安量以上に食べる大食いちゃん。
どちらも、ママとしては悩みの種となってしまいますが、特にたくさん食べる赤ちゃんに関しては、欲しがるままに与えてもよいものなのか迷うところだと思います。
実は、食欲が旺盛だからと欲しがるままに赤ちゃんに与えてしまうことにはリスクがあるようなのです。
内臓に負担がかかる
赤ちゃんの内臓は、まだまだ未発達です。
そのため、離乳食の量を上限以上に与えると、胃腸や腎臓などに負担がかかってしまいます。
内臓に負担がかかりすぎて、嘔吐や下痢、便秘になったり、まれに入院に至るケースも…
アレルギーの心配
内臓が未熟ということは、消化機能も未熟ですので、離乳食を上限以上に与えることによって、アレルギーを起こす可能性が高くなってしまいます。
特に、たんぱく質類の量には気をつけましょう。
栄養不足になる
離乳食がスタートしても、しばらくは授乳からの栄養は不可欠です。
離乳食をたくさん食べ過ぎてお腹がいっぱいになると、離乳食後に母乳やミルクをあまり飲まなくなってしまう可能性があります。
そのため、本来授乳から摂らなくてはならない栄養が不足して、栄養失調になる恐れがあります。
月齢別離乳食の量の上限
離乳食の量は、月齢によってだいたいの上限があって、月齢が上がるごとに徐々に増えていきます。
離乳食の具体的な量の上限をまとめてみました。
離乳食初期(生後5~6か月頃)の1食当たりの目安量
最初は離乳食用スプーン1さじから、徐々に増やしていきます。
離乳食を初めて1か月後くらいには、10倍がゆ小さじ5~6、野菜類離乳食用スプーン3さじ、たんぱく質類離乳食用スプーン1さじくらい。
離乳食初期が終わる頃の食事1回の目安量は、10倍がゆ大さじ3、野菜・果物類大さじ1、たんぱく質類小さじ2くらい。
母乳やミルクは飲みたいだけ与えましょう。
離乳食中期(生後7~8か月頃)の1食当たりの目安量
7倍がゆは50gから80gくらいに、野菜類は20gから30gくらいに、たんぱく質類は10gから15gくらいに、徐々に増やしていきます。
たんぱく質類の目安量(いずれか1種類を与える場合の量ですので、併用する場合は量の調整を)
- 魚…10g→15g
- 肉…10g→15g
- 豆腐…30g→40g
- 卵…卵黄耳かき1さじ→卵黄1個→卵白耳かき1さじ→全卵1/3個
- 乳製品…50g→70g
離乳食後期(生後9~11か月頃)の1食当たりの目安量
5倍がゆは90gくらいから軟飯80gくらいに、野菜類は30gから40gくらいに、たんぱく質類は15gくらい。
このくらいの月齢では、ミルクの飲み過ぎで、逆に離乳食を食べない赤ちゃんも。
そんな場合は、腹持ちのよいたんぱく質類を優先に上限まで増やしていって、ミルクを減らしていく方法もあります。
離乳食をあまり食べたがらないミルクっ子の赤ちゃんは、ぜひお試しを。
たんぱく質類の目安量(いずれか1種類を与える場合の量ですので、併用する場合は量の調整を)
- 魚…15g
- 肉…15g
- 豆腐…40g→45g
- 卵…全卵1/3個→1/2個
- 乳製品…70g→80g
離乳食完了期(生後12~18か月頃)の1食当たりの目安量
軟飯90gくらいからごはん80gくらいに、野菜類は40gから50gくらいに、たんぱく質類は15gから20gくらいに。
授乳から栄養を摂らなくても、離乳食だけで賄えるのはこの頃です。
たんぱく質類の目安量(いずれか1種類を与える場合の量ですので、併用する場合は量の調整を)
- 魚…15g→20g
- 肉…15g→20g
- 豆腐…45g→55g
- 卵…全卵1/2個→2/3個
- 乳製品…80g→100g
離乳食の量を上限以上に食べてしまう場合は?
赤ちゃんが離乳食をもっともっとと催促するのをストップさせることって、ちょっと大変!!
ママとしては、食後に泣かれるって辛いですもんね。
上記には、離乳食の量の上限として目安量を明記しましたが、基本的にはあくまで目安量であって、その赤ちゃんによってそれぞれ食べる量は違っていて当たり前です。
多少の上限量のズレはあっても、そんなに神経質になる必要はないと思うんです。
ただし、赤ちゃんの身体のことを考えると、たんぱく質類だけは上限を守った方が無難ですね。
また、たくさん食べることによって、高カロリーになったり、塩分や糖分、油分などの摂りすぎにつながってしまいます。
そのため、食欲旺盛な赤ちゃんの離乳食には、薄味を心掛けて、満腹感を感じられるように工夫たいものです。
赤ちゃんが自分で食べる量を調整することはできませんので、与える量を調整してあげることも大切なのかもしれません。
離乳食を食べ過ぎる赤ちゃんへの対処法を、いくつかご紹介したいと思います。
野菜でかさ増しする
内臓に負担がかかるたんぱく質類以外のものであれば、多少食べ過ぎても問題はないと思います。
特に野菜はカロリーが高くないので、野菜でかさ増しして、全体の量を増やしてあげるとよいでしょう。
食材の固さや大きさを調整する
離乳食の固さや大きさが赤ちゃんの成長に合っているかどうか確認してみましょう。
離乳食が柔らかいと、丸飲みして早食いになり、たくさん食べてしまうことがあります。
水分量を減らしたり、固さを少しずつステップアップしたりすることで、モグモグする時間が増え、赤ちゃんも満足感を得られるようになりますよ。
また、成長に応じて、手づかみ食べをさせると食べるのに時間がかかり、そのうちに満腹感が得られて食べる量を抑えやすくなります。
汁物を付ける
離乳食の量が増えて授乳が減ってくると、水分をあまり取らないこともあります。
汁物を加えることによって、満腹感を感じてもらえるようになり、食欲を抑えられる効果があります。
離乳食後のスキンシップ
食べるのが大好きな赤ちゃんは、離乳食を終わるにする時、口寂しいのかもしれませんね。
そんな時は、食べること以外に興味を持たせることで食べ過ぎを防止しましょう。
たとえば、抱っこしてあげたり、お散歩をしたり、DVDや絵本を一緒に見たり、遊んであげたりなどして、食べること以外のことに気を逸らしてあげてください。
離乳食って、食べ過ぎても心配、食べなくても心配。
でも、赤ちゃんがマニュアル通りのちょうどよい量を食べてくれるなんて、ほとんどないことです。
離乳食の上限量は、たんぱく質の量や赤ちゃんの食べ方に気を付けていれば、あまり神経質になる必要はないかなと。
赤ちゃんの体調がよく、成長曲線のカーブに沿っているのならOKと考えて。
むしろ、赤ちゃんとの食事を楽しむべきだと思います。
離乳食って子育ての中でも意外と大変!焦らずに、赤ちゃんのペースを見つけてあげて、離乳食を楽しんで下さいね。