仕事と子育て・家事に追われて、毎日を夢中で過ごしているうちに、眠れなくなったり、身体が動かなくなったり、突然悲しくなって涙が出てきたりしていませんか?
この状態が、ずっと続くようでしたら、「うつ」の疑いがあるかもしれません。今回の記事では、子育てと仕事の忙しさが原因とみられる「うつ」についてまとめてみました。
子育てと仕事で忙し過ぎ!「うつ」かもしれないと思ったら
最近では、女性の社会進出に伴い、共働き夫婦が多くなってきています。そのため、今の子育て世代では、仕事と子育て・家事を担っている女性の負担が、かなり大きくなっていることが実情です。
実際に、仕事と子育て・家事をこなすことは、容易なことではないので、パートナーの協力とある程度の手抜きが必要です。
しかし、パートナーの協力が得られなかったり、仕事も子育ても家事もきちんとこなしたいと思いがちだったりするため、忙し過ぎてうつ病を発症してしまうことがあります。
また、うつ病は、女性ホルモンであるエストロゲンに深く関係があると言われてますので、妊娠、出産、閉経、生理の時にも起こりやすいといえるでしょう。
うつ病の症状には、次のようなことがあります。
- 眠れなくなる、不眠
- 今まで楽しかったことが、楽しく感じられない、喜べない
- 身体がだるくて動けない
- 食欲がない、体重減少
- ネガティブな言動、考え、勝手に涙が出てくる
- 自殺願望
このような症状に当てはまるものがいくつかあったら、病院で診てもらうことをお勧めします。
仕事も責任があるのできちんとこなしたい、子供にも不自由させたくない、食事も手作りを食べさせたい、片付いた部屋で過ごしたい、そう思う気持ちはとてもよく解ります。
しかし、仕事と子育て・家事をすべて完璧にすることは、ママ一人のキャパシティーをはるかに超えています。
うつ病は、ストレスで脳が機能低下してしまうれっきとした病気です。子供が小さいと、どうしても夢中で過ごしがちですが、とにかく一人だけで頑張らないこと、そしておかしいと思ったら病院へ行きましょう。
子育てと仕事のストレスから「うつ」になった時の対処法
病院へ行って、うつ病と診断された場合には、症状が改善されるまで、仕事を休むことがベストな治療法ですが、うつ病は「怠けている」「心が弱い」などと誤解されることも多いため、職場の上司や同僚に言いにくいことも確かです。
しかし、うつ病を隠して仕事を続けることによって、病状がどんどん悪化してしまうことを考えると、休職をすることをお勧めします。
うつ病で休職するまでの大まかな手続きや手順は次の通りです。(会社によって異なるので、就業規則を確認してください。)
- まずは、自分がうつ病だということを上司や職場に相談をして、周りからサポートを受けられるような状況にしておきましょう。
- 通院している病院の医師から、診断書を書いてもらいます。
- 休職するために、診断書、休職届など、必要な書類を会社に提出します。
- 休職中の賃金は、一般的には出ませんが、社会保険に加入していれば「傷病手当」を利用することができます。(要手続き、条件有、最大6ヶ月、給与の約6割の支給)
- 仕事が原因の場合は、労災保険の対象になることもあります。
- いずれも、会社の総務などの担当の部署、社会保険事務所に確認するといいでしょう。
- 手続きが終わったら、就業規則に基づいて休養しますが、家事や育児は手を抜いて最小限にとどめて、なるべく周囲の人に頼るようにしてくださいね。
基本的に、うつ状態の時には、人生を左右するような大きな決断をしてはいけません。
うつ病は、脳の機能低下やマイナス思考に陥りやすいことにより、正しい判断ができません。
「会社に迷惑をかけられない」と、退職をして後悔をするケースもみられますので、まずは休職して、病気が落ち着いてから判断するようにしましょう。
また、どうしても休職できない場合は、症状が軽いことを前提とし、仕事を減らしてもらい、休養を取りながら、絶対に無理をしないで仕事をするようにして下さい。周囲からも十分注意を払ってもらうとありがたいですね。
「うつ」が治って、すぐに子育てと仕事に復帰できる?
うつ病は、とても複雑で、回復して、悪化して…また回復、悪化と繰り返すことも多く、期間も長く、なかなか治りづらい病気でもあります。
大切なのは、ゆっくりと心と身体を休めて、子育てや仕事の復帰を焦らないことです。
回復したと思い、自己判断で復帰してしまうと、ますます悪化することがあるので、とにかく焦らないこと、医師の指示に従うことです。
「うつ」になってしまう人は、どうしても頑張り過ぎるところがあるので、気分が良くなってきた頃に、特に注意が必要です。
というのも、気分が安定してくると、前の分を取り戻そうと頑張り過ぎてしまうことでさらに悪化してしまい、それが自分の心を傷つけてしまったり、自信を持てなくなってしまったりする要因となることも珍しくありません。
「頑張る」ということは、良いことです。しかし、自分の許容範囲を超えてしまうことで、辛くなってしまうこともあります。
「頑張る」を「できることから」に変えていってみてはどうでしょうか。
そうすることで、「こうすべき」という思い込みから解放されて、少し楽になることもあるかもしれませんよ。