育児休業給付金の延長に関する手続きをを忘れてしまったらどうなるの?

育休の延長に関すること

最近は、出産しても働き続けるママが増えており、中には育休を延長するママもいらっしゃるのではないでしょうか。

収入のない育休中に支給される「育児休業給付金」も、申請をすることによって延長することができます。

しかし、延長の申請を忘れてしまったら!

今回は、育児休業給付金の延長の申請を忘れてしまった場合についてお伝えしていこうと思います。

保育所の入所申し込みを忘れて育休の延長ができない

『育児・介護休業法』によりますと、育休の延長の理由として、保育所に入所できない、配偶者が死亡、怪我や病気、離婚等で1歳を超えても休業が特に必要と認められる場合となっています。

その中でも、保育所に入所できない理由で育休を延長する場合には「保育所に申し込んだけれども入所できなかった」ということを証明しなければなりません。

それを証明するためには、お子さんの1歳の誕生日の前日までに保育所に通えるように入所申し込みをして、入所できなかった場合に発行される『保育所入所保留通知書(不承諾通知書)』が必要となります。

『保育所入所保留通知書(不承諾通知書)』の詳しい記事はこちら

⇒ 育休の延長には「保育所入所不承諾通知書」が必要!取得するためのポイントとは

 

保育所の入所申し込みを忘れていたということは、この『保育所入所保留通知書(不承諾通知書)』が発行されないということです。

また、子供の誕生日を過ぎてから入所申し込みをして、『保育所入所保留通知書(不承諾通知書)』が発行されたとしても、延長の申請には使えません。

こんなケースの場合、法律的には育休の延長はできないことになってしまいます。

 

しかし、育児休業は会社の規定によって定められているので、会社によっては『保育所入所保留通知書(不承諾通知書)』がなくても育休を延長することができる場合もあります。

そのような会社の場合、まずは会社の就業規則を確認したり、上司に相談してみましょう。

育休を延長することができれば、健康保険料や厚生年金保険料が免除となります。

もし、免除期間の終了の届けが出されているようでしたら、改めて手続きをしてもらえるように、担当の方にお願してみて下さい。

「保育所入所保留通知書(不承諾通知書)」が無いと育児休業給付金は延長できない

ただし、育休を延長することができたとしても、育児休業給付金は延長できませんのでご注意ください。

子供が1歳になる前までに保育所に通えるように入所申し込みをしなかった場合は、残念ながら育児休業給付金の延長はできません。

赤ちゃんのお世話で忙しくしていて「気が付いたら保育所の申し込み期限が過ぎてしまった!」ということもあるかもしれませんよね。

しかし、よっぽどのことがない限り、ハローワークでは受給延長を認めませんので、くれぐれも注意してくださいね。

育児休業給付金の延長の申請を忘れた

  • 育児休業給付金の子供の1歳に達する日後の延長
  • 1歳6か月に達する日後の延長

については、それぞれ延長手続きが必要になります。

育児給付金の延長はほとんどの場合、通常の育児休業給付金の申請と同様に会社を通して手続きを行います。

育児休業給付金の延長の申請ができるタイミングは2度あります。

  1. 5回目の支給対象期間についての給付金を申請をする際
  2. 6回目の最終支給対象期間についての給付金を申請をする際

この2回となります。

その期限内に延長の申請を忘れてしまった場合、残念なが原則的に給付金の延長を受けることはできません。

会社側の不手際で育児休業給付金の申し出の処理が遅れた場合は?

しかしもし、会社に育児休業給付金の延長の申し出をしていたのにもかかわらず、会社の方で処理をし忘れたらどうなるのでしょうか?

受給している側としては貰えたはずのお金が貰えなくなるわけですから、納得がいかないですよね。

こういった不手際の場合には、ダメもとでハローワークに交渉してみましょう。

交渉次第では育児休業給付金を延長することが出来る可能性があります。

ただし、申請遅れで育児休業給付金を延長することが出来ても、ハローワークから『遅延理由書』の提出を求められる可能性があります。

『遅延理由書』とは、公的機関に対して「届出書」や「申請書」などの手続きが遅れてしまったり、提出期限を過ぎてしまったことに関して提出する文書です。

ビジネス関係では、書類の提出期限が過ぎてしまったり、工事、納期が遅れた場合などに必要になることがあります。

育児休業給付金で遅延理由書が必要になった場合の書き方

では、育児休業給付金の延長の件で、ハローワークから『遅延理由書』を提出するように求められた場合、どのように書いていけばよいのでしょうか?

書き方のポイントとしては、遅れた理由受理してほしいという2点を記載します。

また「被保険者本人に非はなく、あくまで会社側のミスによるもの」であるということを明確にするようにします。

遅延した理由としては、次のようなものなどがあるでしょう。

  • 担当者の不手際
  • 担当者が退職、引継ぎに不備があったため
  • 業務多忙により失念してしまったため

それでは、具体的な『遅延理由書』の文例をご紹介します。

 

 

『遅延理由書』を提出することによって、忘れていた申請を受理してもらえればよいですね。

育児休業給付金の延長はしたけれど次の申請を忘れた

育児休業給付金を受給するためには、原則として「2か月に1度、通知書に記載してある指定日あるいは期限内」に支給申請の手続きをしなければなりません。

この支給申請の手続は、育児休業給付金を延長した場合についても同様です。

毎回の育児休業給付金の申請手続きは、会社を通して行うのがほとんどです。

そのため、申請手続きの期限に関しては、余裕を見て提出する必要があります。

なぜなら、会社側が支給申請書を期限内にハローワークに提出するためには、育休をとっている方の資料が手元になければ進めることが出来ないからです。

育休を取っている本人が「会社が期限内に支給申請書をハローワークに提出する」のに間に合うよう、会社に提出することを心がけましょう。

  • 期限前までに支給申請書を会社に提出し忘れた場合
  • 会社を通さないで被保険者本人が自分で手続きを行っているケースで、期限まで支給申請書をハローワークに提出しなかった場合

以上の場合は、残念ながらその分の給付金を受け取ることはできなくなってしまいますので、ご注意ください。

1回忘れても「次回分の支給申請書」を提出して損を最低限にすることも

支給申請書を提出し忘れた場合に注意しなければならないのが、次回分の支給申請書の提出についてです。

申請書を出さないと次の申請書が送られてこない仕組みになっています。

たとえその期間の給付金がもらえなかったとしても、まだ給付金の受け取りが残っている場合は、その申請期限が過ぎた申請書も必ず提出しましょう。

その後の給付金がもらえる可能性があります。

 

赤ちゃんのお世話に追われて毎日を過ごしていると、本当にあっという間に時が経ってしまいます。

いろいろな大切なことが、ついうっかり忘れがちになってしまうことってたくさんありますよね。

しかし、育児休業給付金のような十万単位の金額が入ってこなくなるのは家計にとって非常にイタイです。

「毎朝必ず予定表を見る」「大きくメモをしておく」「書類を目のつくところに置いておく」など、自分なりに工夫してみて下さいね。

もし忘れてしまったら、慌てないで、会社の担当者やハローワークに相談してみて下さい。

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