厚生労働省の発表によると、2017年には21万2000組が離婚しているそうです。

その中には、育休中に離婚した方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回の記事では、離婚した場合の、育休と給付金の延長についてお伝えしていきたいと思います。

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離婚した場合に育休や給付金の延長はできる?

子供が生まれて生活スタイルが一気に変わってしまう育休中に離婚をしたら、育休を延長できるのであれば延長したいと思うことでしょう。

「離婚」を理由に育児休業期間の延長、そして育児休業給付金の支給対象期間の延長はできるのでしょうか。

 

育休中に離婚する中で一番多いパターンが、「ママが子供の面倒をみるために取っていた育休中に離婚してパパと同居しなくなった」という状況なのではないかと思われます。

しかし、実は、このような状況で離婚したとしても、育休や給付金の延長はできないんです。

 

離婚して、育休や給付金が延長できる可能性がある場合というのは、本当に稀ですが、その中でも多いのが、「離婚してパパが子供を引き取ったけれど子供の面倒をみる人がいない」というパターンです。

ただ、離婚して子供の面倒をみる人がいないとなると、現実問題として、実家に頼るか、またはすぐに保育所に入所させるので、育休自体を延長するというケースは、滅多にないというのが実情です。

 

なぜ離婚を理由に育休の延長ができないの?

では、なぜ、離婚したという条件だけでは育休や給付金が延長できないのでしょうか。

法律の解説を交えながら、疑問を紐解いていってみたいと思います。

 

「育児・介護休業法」では、離婚による育休の延長についての要件は次のどちらにも当てはまる場合となります。

*育児休業に係る子供が1歳に達する日において、労働者本人または配偶者が育児休業をしている場合。

*常態として子の養育を行っている配偶者(育児休業に係る子のもう一人の親である者)であって、1歳(または1歳6か月)に達する日後の期間について、常態として子の養育を行う予定だった者が離婚により子を養育することができなくなった場合。

 

また、「ハローワークのリーフレット」によりますと、離婚による育児休業給付金の支給対象期間の延長についての要件は次の通りとなっています。

*常態として育児休業の申出に係る子の養育を行っている配偶者であって、その子が1歳に達する日又は1歳6か月に達する日後の期間について、常態としてその子の養育を行う予定であった方が、婚姻の解消、その他の事情により、育児休業の申出に係る子と同居しないこととなったとき。

 

法律の言い回しは、ちょっとややこしいので言い換えてみますね。

要件の中の「養育」という意味は、日常的に子供の面倒をみているということです。

子供の1歳に達する日に、本人または配偶者が育児休業を取得していて、日常的にその子供の面倒をみていた配偶者であるママあるいはパパが、離婚等によって子供の1歳の誕生日以後の面倒をみられなくなった場合に、育休を延長することができるということなんです。

また、育児休業給付金については、育児休業を取得していることが前提で、日常的にその子供の面倒をみていた配偶者であるママあるいはパパが、離婚等によって子供と別に暮らすこととなり、子供の1歳の誕生日以後の面倒をみられなくなった場合に、延長できるということになります。

 

ですので、育児休業をしていて日常的に子供の面倒をみているママが、離婚して、働いていて育児をしていなかったパパと同居しなくなったとしても、それは上記の条件には当てはまらないので、育休や給付金の延長はできません。

 

離婚を理由に育休を延長できるのはどんな場合?

「育児・介護休業法」や「ハローワークのリーフレット」の育休の延長の要件の文面をパッと見た時、「離婚」という文字だけがクローズアップされてしまうと、離婚を理由に育休や給付金を延長できると勘違いされてしまっても仕方のないことだと思います。

多少わかりづらい文面かもしれませんが、役所では取りこぼしのない文章にするために、このような表現になってしまうことも、また致し方ないことだと思います。

 

では、どのような場合に、離婚を理由に育休や給付金を延長できるのでしょうか。

上記の例に挙げた、「育児休業をしていて日常的に子供の面倒をみているママが、離婚してパパと同居しなくなった」というケースは、なぜ条件には当てはまらないのかをみていきたいと思います。

 

育児休業をしているのがママいつも子供の面倒を見ているのもママ、離婚して別居した配偶者であったパパは日常的に育児をしていたわけではなく主に働いていた、という状況ですので、育休や給付金は延長できないんです。

延長の条件でいう状況とは、例えば「職場復帰するつもりでいたママが、育児に専念していた配偶者であるパパ(主夫)と離婚、子供が1歳の誕生日以後の時点でパパと同居していないので子供の面倒をみる人がいなくなってしまい、やむを得ず延長。」となった場合です。

また、その他の例として、「パパかママが育休を取っていて、日常的に子供の面倒をみていた配偶者であるママと離婚して別居、パパが子供を引き取ったけれども、子供の1歳の誕生日以後の時点で育児をしてくれる人がいなくて、仕方なくパパが育休を延長。」という場合があります。

 

いずれにしろ、滅多にない事例ですし、細かい日付け等の条件があります。

該当するかもしれないと思った場合には、育児休業給付金が延長できるかどうか、必ずハローワークに問い合わせをして確認してみて下さいね。

離婚をして子供と同居しなくなった場合の育児休業給付金の延長については、申請をする際に、提出書類の他に「世帯全員について記載された住民票の写し」や「母子手帳」が必要となります。

 

育休中に離婚をした場合、育休延長か職場復帰か?

もし、普段子供の面倒をみているママが育休中に離婚をしても、法律的には育休を延長する制度はありません。

しかし、育休は、会社の規定によって決められているので、就業規則を確認してみましょう。

それでも延長できない場合は、とりあえあず上司に相談してみて下さい。

相談することで、配慮してもらえる可能性もあるかもしれません。

 

もし、育休を延長できるとしたら、予定通り職場復帰するか、それとも育休の延長をするか迷ってしまうかもしれません。

あくまでも、私の個人的な意見ですが、育休中に離婚してしまった場合、なるべく早く復帰した方がよいのではないかと思います。

 

理由は2つあります。

1つは、離婚した状態で職場復帰をするのは大変だとは思いますが、どちらにしろ、子供を預けて働かなければならないのだったら、早めに生活パターンに慣れてしまった方がよいと思うからです。

もう1つは、経済的な面から、今からできるだけのことをしておいた方がよいと思います。

たとえ会社の配慮で育休を延長してもらったとしても、育児休業給付金はもらえませんし、子供は大きくなればなるほどお金がかかります。

なるべく早く保育所に入れて復帰をし、生活を確立させて、できるだけ将来の為に心掛けておくことをお勧めしたいと思います。