保育所に入所できないという理由で育休を延長するためには、「保育所入所不承諾通知書」が必要となります。
「保育所入所不承諾通知書」って何?どこからもらうの?と、この聞き慣れない書類に戸惑ってしまうママも…
そこで今回は、「保育所入所不承諾通知書」についてお伝えしていきます。
育休の延長に必要となる「保育所入所不承諾通知書」って何?
まず最初に、「保育所入所不承諾通知書」の名称の変更についてのお知らせです。
厚生労働省より、平成28年8月31日付で、「保育所入所不承諾通知書」の名称が「保育所入所保留通知書」に変更になるとの通知がありました。
ですので、役所から「保育所入所保留通知書」という書類が送付されてきても、慌てないでくださいね。
「保育所入所保留通知書(不承諾通知書)」とは、保育所に申し込んだにもかかわらず入所できなかったことを証明する書類のことです。
育休を延長するためは、保育所に入所できなかった等の正当な理由がなければなりません。
保育所に入所できない理由で育休を延長する場合は「保育所に申し込んだけれども入所できなかった」ということを証明しなければならないんです。
それを証明するためには、お子さんの1歳の誕生日の前日までに保育所に通えるように入所申し込みをして、入所できなかった場合に発行される「保育所入所保留通知書(不承諾通知書)」が必要となります。
また、子供が1歳6か月で再度保育所に入所できず、育休を2歳前まで再延長する場合にも、「保育所入所保留通知書(不承諾通知書)」が必要です。
なぜ育休を延長するのに保育所入所保留通知書(不承諾通知書)が必要?
保育所に入所できないことを理由に育休を延長する場合、ほとんどの会社では基本的に「保育所入所保留通知書(不承諾通知書)」が必要となります。
また、3年まで育休が認められているなど、会社によっては育休のみの延長の場合「保育所入所保留通知書(不承諾通知書)」の提出が必要ない場合もあります。
会社の規定によりますので確認してみて下さいね。
ただし、育休を延長することによって育休だけでなく「育児休業給付金」の支給対象期間を延長する場合は、必ず「保育所入所保留通知書(不承諾通知書)」が必要です。
なぜなら、ハローワークで給付金の延長を申請する際に、保育所に入所できなかったという証明書である「保育所入所保留通知書(不承諾通知書)」を添付しなければならないからです。
その際に注意しなければならないのが「保育所入所保留通知書(不承諾通知書)」の日付です。
「育児休業給付金」を延長するためには、お子さんの1歳の誕生日の前日までに、保育所に通えるように入所申し込みをしなければなりません。
だからと言って、あまりにも早くに「保育所入所保留通知書(不承諾通知書)」を発行してもらっても、誕生日前日までに入所できるかもしれないという理由で受理してもらえません。
育休を延長するために保育所入所保留通知書(不承諾通知書)を取得する
では、保育所入所保留通知書(不承諾通知書)を取得するためにはどうしたらよいのでしょうか?
順を追って詳しく紹介していきたいと思います。
保育所を決定する
まず、保育所選びをしなければならないですね。
一口に保育所と言っても、お子さんが毎日、一日の大半を過ごすわけですから、保育所選びは大切です。
早い段階で保育所探しをすることはもちろんですし、気になる保育所があったらぜひ見学をすることをお勧めします。
小さいお子さんを連れてのお出掛けは大変かもしれませんが、最低でもお子さんが1歳になる4か月前までには、申し込む保育所を決めておくとよいと思います。
入所希望日、入所申し込み期限を確認する
何月の入所を希望で、いつからいつまでに入所申し込みをしなければならないのか?を確認します。
前述しましたが、誕生日前の日付の「保育所入所保留通知書(不承諾通知書)」をもらうためには、お子さんの1歳の誕生日の前日までに保育所に通えるように、入所申し込みをしなければなりません。
保育所の入所申し込み期限は、入所希望日の前の月の月初めというところが多いです。
(ただし、年度初めの4月入所希望の場合、入所申し込み期限は11月や12月のところが多い)
入所希望日に入所できるように、申し込み期限を確認しましょう。
お住いの地域によって、手続き方法や時期などが違ってきますので、役所の保育所担当の部署にお問い合わせくださいね。
入所申し込みの提出書類を準備する
保育所の入所申請書類の提出期限の確認をしたら、できれば提出期限の2か月前には、役所に行って入所申し込み書類をもらってきましょう。
また、その際、選考基準などの情報を聞いておくとよいかもしれませんね。
それから、パパとママの会社に「勤務証明書」を送付して記載をお願いします。
保育所の入所申し込み期限の1か月前位に、返送してもらえるようにお願いしましょう。
役所に入所申請(申し込み)をする
入所申し込みの書類が揃ったら、役所に提出します。
遅くても、申し込み期限の2週間前くらいには、提出した方がよいでしょう。
できれば、前もって申し込み時期がいつからかを確認しておいて、書類が揃い次第早めに申し込むことをお勧めします。
保育所入所保留通知書(不承諾通知書)を会社に提出する
もし、保育所に入所できなければ、入所希望月の前の月(申し込み期限の月)の下旬頃に、保育所入所保留通知書(不承諾通知書)が郵送されてきます。
保育所入所保留通知書(不承諾通知書)を受け取ったら、会社に提出し、育休と育児休業給付金の延長の手続きをしてもらって下さい。
届くのが、ギリギリという場合もありますので、間に合いそうにない場合は、直接、役所に電話をして問い合わせてみて下さいね。
ちなみに、保育所の入所申し込みをして選考に通ったのにもかかわらず、辞退したら「保育所入所保留通知書(不承諾通知書)」はもらえませんのでご注意ください。
保育所入所保留通知書(不承諾通知書)を取得するためのスケジュール【例】
【例】を使って解説していきますが、日程等は地域によって違いがあるので、必ずお住いの地域の役所にお問い合わせください。
誕生日の前日である2018年10月20日に保育所に入所できないことを証明する保育所入所保留通知書(不承諾通知書)が必要になってきます。
10月入所を希望の場合は、申し込み期限が9月初めですので、その前に申請をしなければなりません。
遅くとも、8月中旬位までの申し込みを目標とします。
7月初めには、役所に行って、保育所の入所申し込み書類をもらってきます。
会社に「勤務証明書」の記載の依頼をして、8月初めまでに返送してもらいます。
遅くとも8月中旬位までには、できれば早めに役所に行って保育所の入所申し込みをします。
入所できなかった場合に、保育所入所保留通知書(不承諾通知書)が送付されてくるのは、9月下旬頃の予定になります。
1日が誕生日ですと、誕生日の前の月の末日である2018年9月31日に保育所に入所できないことを証明する保育所入所保留通知書(不承諾通知書)が必要になってきますので、ご注意ください。
この例の場合ですと、9月の入所希望となり、申し込み期限が前の月の8月初めになりますので、遅くても7月中旬位までには役所に申し込んでおきたいですね。
この場合ですと、2018年10月4日に保育所に入所できない事を証明する保育所入所保留通知書(不承諾通知書)が必要になってきます。
しかし、上記のスケジュールから計算すると、9月初めの申し込み期限なので、入所できなかった場合に、保育所入所保留通知書(不承諾通知書)が送付されてくるのは、9月下旬頃の予定となります。
9月下旬に保育所の合否がわかって、10月5日に復帰、または育休延長では、物理的に難しいかとも思います。
また、育児法では育休の延長は2週間前までに会社に申し出ることとなっています。
会社にも迷惑がかかると思いますので、保育所入所保留通知書(不承諾通知書)が送付されてくる前に、役所に問い合わせをしてみて下さい。
または、その地域の規定によっては、1か月繰り上げて申し込んでもよいところもあります。
例えばこの【例】ですと、9月入所希望にすれば、8月初めの申し込み期限ですから、保育所入所保留通知書(不承諾通知書)が送付されてくるのは、8月下旬頃の予定となります。
ただし、念のため入所希望日を繰り上げてよいかは、役所やハローワークに問い合わせをして下さい。
保育所入所保留通知書(不承諾通知書)を取得する際の注意点
子供が産まれると、なかなか予定通りにはいかないもの。
そういった面では、育児休業や育児休業給付金の延長という制度は、とてもありがたいことですよね。
しかし、ちょっとのミスで、もらえるものももらえなくなってしまうことがあります。
特に、1歳を過ぎてしまってからの月に保育園の入所申し込みをして、保育所入所保留通知書(不承諾通知書)を発行されたとしても、育休や育児休業給付金の延長はできなくなってしまいますので、くれぐれも注意してくださいね。
会社の担当者も、制度の細かいところまでは把握しきれていない場合もありますし、こうして記事を書いていても、複雑ですし面倒な部分もあるかなと感じます。
しかし、何より育休や給付金の延長は、自分自身のことです。
赤ちゃんのお世話をしながら調べるのは大変かとは思いますが、ご自分でも育休と給付金の延長の制度をしっかりと理解されることが大切だと思います。