手づかみ食べができるころの離乳食はそろそろ栄養バランスも考えなくてはならず、頭の痛い問題ですよね。
でも手づかみ食べに興味が出てきたら、野菜を無理なく食べさせるチャンスです!
赤ちゃんの手づかみしたい欲求にこたえつつ、栄養バランスの良い食事になるよう、ぜひ手づかみ食べメニューに野菜を取り入れましょう。
そこで今回は離乳食期の手づかみ食べに野菜を使うメリット、おススメの野菜、避けた方が良い野菜、そして注意点などを紹介します。
離乳食の手づかみ食べに野菜を使うメリット
離乳食の手づかみ食べに野菜を使うメリットは何なのでしょうか?
まずは4つのメリットについて、ご紹介しますね。
栄養バランスのとれたメニューになる
1つ目は「まんべんなく栄養が摂れる」ことです。
栄養豊富な野菜を、自分からパクパク食べてくれたら安心ですよね。
使う野菜も日ごと、調理パターンごとに変えられて、マンネリ化しにくいのも嬉しいところです。
噛む練習になる
手づかみ食べができるよう下処理や調理した野菜は、ある程度固さや噛みごたえがあります。
つまり、しっかり歯や歯茎を使って、噛む必要があります。
パンやお粥に比べて、赤ちゃんが一生懸命時間をかけて、口の中で野菜をモグモグしてくれますので、手づかみ食べに野菜を使うと噛む練習にはもってこいです。
赤ちゃんの発達を促す
野菜に限ったことではありませんが、噛むことで、顎の発達を促します。
また手づかみ食べをすることによって指から刺激が伝わります。これは手先の器用さにつながると言われています。
そして、野菜は色や形がそれぞれ独特ですし、触り心地もそれぞれ異なります。
そのため、野菜の手づかみ食べは視覚・感触を通して、赤ちゃんの脳に色々な経験を与えてくれます。
食育につながる
色々な野菜にチャレンジさせてあげることで、野菜への興味や関心が高まり、さらには食事への興味アップにつながっていきます。
旬の野菜を使えば、季節の味わいも親子で楽しめ、食育にもつながります。
離乳食の手づかみ食べにおススメ野菜
一口に“野菜”といっても種類が豊富な野菜ですから、どれを与えたらいいのか??迷ってしまっているママも多いのではないでしょうか。
でも実はそんなに悩むことはありません。
手づかみ食べスタートに向いている野菜は、赤ちゃんが今まで食べて問題が無かった野菜全てが当てはまります。
いきなり今まで食べたことのない、新しい野菜からチャレンジすると、手づかみ食べや食事自体を嫌いになってしまう可能性もあります。
まずは中でもお気に入りの野菜から始めましょう。
例えば・・・人参、カボチャ、大根、ほうれん草、玉ねぎ、ブロッコリー、ジャガイモ、ヤングコーンなど、離乳食定番野菜がおススメです。
離乳食の手づかみ食べスタート時には不向きな野菜
手づかみ食べを始めたばかりの最初には避けたほうがいい野菜もあります。
ただ、ずっとダメなわけではなく、赤ちゃんの歯や咀嚼力の発達をよく見て、徐々に慣らしていけるものもあります。
ここでは、手づかみ食べスタート時に不向きな野菜の特徴について、説明していきます。
固い繊維質のあるもの
例えばゴボウ、レンコンなど、固い繊維質のものは手づかみ食べをスタートしたばかりの時期にはハードルが高い野菜です。
こういった繊維質の野菜では、たとえ茹でたとしてもなかなか柔らかくならず、赤ちゃんがモグモグ噛み切るのが難しいのです。
ゴボウやレンコンなどの固い繊維質の野菜を手づかみで与えるのは、歯がしっかり生えた離乳食卒業後がおススメの野菜と言えます。
香味野菜
ネギやシソ、ニンニクやショウガなどの香味野菜は、大人でも苦手な人がいるくらい刺激がある野菜になります。
こういった野菜を離乳食の手づかみ食べスタート時に与えてしまうと、野菜嫌いになってしまったり、口や内臓に刺激が強すぎたりします。
そのため、香味野菜は避けたほうが無難です。
苦みのある野菜
春菊やセロリ、パセリやピーマンなど、ただゆでただけでは苦みが強い野菜は、赤ちゃんがあまり好まない野菜でしょう。
苦み=毒と捉える人間の本能があるためです。
ただ、調理法によっては苦みを無くしたり軽減させたりできますので、全く与えられない、というわけではありません。
油分の強いもの
アボカドやピスタチオ、ナッツ類は油分(脂質)の量が多い野菜類は、胃や腸などの内臓に負担が掛かります。
そのため、手づかみ食べ初心者の頃の赤ちゃんには与えるのはやめましょう。
こういった油を多く含む野菜などは、離乳食後期から少しずつ使えますが、必ずしも与えなくてはいけない、というわけではないので、無理して与えなくてもいいでしょう。
生の野菜
手づかみ食べが始まっても、離乳食期はまだまだ生の野菜はNGです。
生のままの野菜は、加熱したものに比べて消化するのに時間がかかり、未熟な赤ちゃんにとっては負担になります。
また、野菜に付着している菌が手や口を通して、体内に入ってしまい下痢を引き起こす可能性も。
手づかみができるようになったら「サラダなどで野菜を摂らせたい!」と思うかもしれませんが、離乳食卒業まで焦らず控えましょう。
サイトによっては、キュウリは生でもOKと書いてあることもありますが、個人的にはおススメはできません。
離乳食の野菜のおススメ手づかみメニュー2選!!
さて、与える野菜や与えないほうが良い離乳食の野菜が分かったところで、では実際にどういったメニューが有るのでしょうか?
ここでは、具体的におすすめの手づかみの野菜メニューについて、2つご紹介します。
①野菜スティック
ご存知、野菜を長方形型に切って与える方法です。
- 太さ…最初は千切りに近い細さからスタートして、難なく食べているようなら最終的には厚さ0.5せんち~1センチ四方に。
- 長さ…赤ちゃんのグーの手より一口分くらい飛び出るくらいの長さがちょうどいい。5センチ~7センチくらい。
ブロッコリーなどは子房に分ければOKです。
また、ニンジンなど、型ぬきできる野菜は、おはな型や星型にしてあげると、赤ちゃんもご機嫌になるかもしれません。
下処理のやり方はいろいろありますが、以下が簡単です。
- お湯でゆでる…少し固めかなと思うくらいでざるに上げ、余熱を利用する。
- レンジでチンする…水をふりかけたり、水に浸したりして、様子を見ながら加熱する。
- 炊飯器で蒸す…ご飯を炊く際、野菜をアルミホイルでくるんで一緒に炊く。
- 大人用の味噌汁の具材から取り分け…味噌の味が染み込み過ぎないよう気を付ける。
- 少量の油で炒める…風味づけにほんの少量、調味料を使ってもOK。
大人で野菜スティックと言えばキュウリが定番ですが、不向きの野菜で述べた通り、生のキュウリはおススメできません。
キュウリも皮をむいて湯がいてから与えると安心です。
⓶野菜を混ぜ込む
野菜の手づかみ食べは、野菜そのものを食べさせるだけじゃありません。
みじん切りやペーストにした野菜を、ホットケーキやハンバーグ、お好み焼きや卵焼きのタネに混ぜて、一口大に焼くことで、野菜を食べさせることができます。
こうすることでメイン料理が栄養バランスの良い一品に早変わりです。
混ぜ込む野菜は、不向きな野菜で述べたもの以外ならほとんど大丈夫でしょう。
この混ぜ込みメニューだと、野菜が入っていると気づかれないことも多いです。
野菜があまり得意じゃなくても案外パクパク食べてもらえちゃいます!
また、フリージングでストックしておいたまま残っていた野菜類を使えるので、冷凍庫の整理にもなり、一挙両得ですね。
離乳食の手づかみ食べで野菜を与えるときの注意点
離乳食の手づかみ食べで、野菜を与える際の注意点はどういった物があるのでしょうか?
とくに野菜スティックなど、手づかみ食べできるくらいの野菜はある程硬いものです。
ここで注意してほしいポイントがいくつかありますので、説明していきます。
ウンチの状態
ウンチは離乳食のバロメータです。
手づかみ食べの野菜がそのまま出てきたら、消化ができなかった証拠です。
もう少し柔らかくするなど、改善が必要です。下痢などをしたときも、一旦中止して様子を見ましょう。
ステップアップは赤ちゃんの成長次第
歯が生えていなくても、手づかみ食べが始まった赤ちゃんは、ドンドン口に入れてしまいがちです。
手づかみ食べに興味が始まるのは個人差があり、また歯が生えてくるのも個人差があります。
手づかみ食べと歯が生えそろうのが同時ならいいのですが、それもそう上手くタイミングが合ってくれないのがほとんどです。
歯茎でも潰せる柔らかさからスタートして、赤ちゃんの食事の様子や、歯の生え具合と相談しながら徐々に固さを調節してステップアップしていくのが良いでしょう。
必ずそばで見守りが必要
手づかみ食べができるようになると、赤ちゃんにスプーンで与える必要が無くなり、ママもグッと楽になりますよね。
でも、そんなときこそ目を離してはいけません。
なぜなら、手づかみ食べは噛みが足りない野菜を飲み込んでしまったり、詰め込み過ぎなどで喉に詰まらせる可能性が高いためです。
特に手づかみ食べをスタートしたばかりの頃は、気を付けて見守ってあげてください。
合間に麦茶を勧めたり、味噌汁やスープ類などを与えたりして一気食いをさせないように工夫すると良いでしょう。
野菜なら何でもいいわけではなく、実は気をつけなければいけない野菜や注意点があることがお分かりいただけたと思います。
けれどそれさえ守れば、赤ちゃんの成長に欠かせない野菜を上手に離乳食に取り入れることができます。
ママも赤ちゃんもハッピーになる、野菜の手づかみ食べメニューで離乳食タイムをぜひ楽しんでくださいね😊