離乳食の手づかみ食べの定番と言えば、パンですね。
でも実際与えるとなると、どうやって与えたらいいか分からないことばかり。
そこで今回は離乳食で手づかみ食べさせる場合のパンについて、メリットや与えていいパンかどうかの判断基準、ステップアップ方法と簡単調理レシピをまとめてみました。
離乳食の手づかみ食べにパンを使うメリット
柔らかいのでカミカミの練習にピッタリ
ある程度柔らかく、けれど適度な弾力があるパンは、赤ちゃんの噛む練習にはもってこいです。
まだ噛む力が弱くても噛みちぎれるので、赤ちゃんの「やりたい」「できた」の気持ちが満たされます。
簡単にカットできる
簡単に好きな大きさに調理できるのは柔らかいパンならでは。
包丁無しでも、手でちぎってパッと与えられるので、外出時にも重宝しますね。
おかわりを欲しがった場合も追加が簡単なので、赤ちゃんを待たせることがなくスムーズです。
メニューが幅広い
忙しいときには、もちろんそのまま与えてもOKなのが嬉しいですよね。
また、手の込んだ一品料理にもできるのがパン料理の良いところ。
フレンチトースト風、キッシュ風、グラタン風と、バリエーションも豊かで、大人分も合せて作れば一緒に食事を楽しめます。
汚れにくい
パン自体は水分が少ないので、そのまま与えるときは手や口回りが汚れにくいのも嬉しいポイント。
落としたりこぼしたりしても、お掃除も楽チンです。
離乳食の手づかみ食べにOKなパン、NGのパン
一口とパンと言っても世の中には色々な種類がパンがあり、それが全部手づかみ食べに適しているわけではありません。
赤ちゃんの月齢にピッタリのパンをセレクトすることが大切です。
赤ちゃんが食べやすいパン
手づかみ食べをスタートしたばかりの赤ちゃんには、柔らかく薄い、添加物やアレルゲンが少なめのパンがおススメです。
8枚切りの食パン、サンドイッチ用のパン、米粉パンから与えるのがいいでしょう。
自宅にホームベーカリーがある方は、ぜひ赤ちゃん用の手作りパンにチャレンジしてみてください。
自分で材料をセレクトできますし、添加物フリーで作れるので安心です。
なにより出来立てをあげられるのが嬉しいですね。
赤ちゃんが食べづらいパン
表面が硬いパンは、噛む力が弱い赤ちゃんには不向きです。
噛み切れないどころか、顎を痛めてしまったり、上手く噛めずにパンが嫌いになってしまうケースも。
フランスパンなどハード系のパンはそのまま与えるのは避けたほうが良いでしょう。
また、トーストされたパンの耳も案外硬いもの。四辺のパンの耳を包丁で切り落としてあげると、トーストパンも楽に食べられるようになります。
赤ちゃんに与えるにはまだ早いパン
手軽に栄養が取れそうな総菜パンですが、添加物や調味料が気になるところ。
カレー粉などスパイスが入っているものもあり、赤ちゃんには刺激が強すぎて体調を崩してしまいます。
パン屋さんでは原材料の表示もないので、いずれかの食材でアレルギーがある赤ちゃんには特に要注意です。
気軽にお店の人に原材料を尋ねられる、そんな雰囲気のお店で買うのがいいかもしれません。
また塩分の強いパン、砂糖が大量に含まれるパン、消化の悪いパンも、離乳食期の赤ちゃんは避けたいもの
代表的なものはそれぞれ、クロワッサン、ロールパン、蒸しパン、胚芽パンです。
離乳食を卒業してから徐々に与えていくのが良いでしょう。
離乳食の手づかみ食べでパンを与えるときの注意点
量や頻度に気を付ける
お手軽で、食べやすいパンですが、やはり材料は3大アレルゲンである、小麦・牛乳・卵を使用しています。
アレルギーがある赤ちゃんはもちろん、アレルギーが無い赤ちゃんにも欲しがるままに与え過ぎるのはNGです。
アレルゲン食材は目安量を超えると、普段は大丈夫でも、過剰摂取によるアレルギー症状を発生することもあるからです。
手づかみ食べが始まる月齢の頃は、8枚切りなら半分、6枚切りなら1/3が目安量です。
また、頻度も重要です。
パンには他の主食に比べて、塩分・砂糖も多く含まれています。
1回のパンの量を守っても、毎食パンだと明らかに塩分の摂り過ぎです。
基本は白米のお粥が望ましく、朝だけ、2日に1回など、連続して与えることのないよう、注意してくださいね。
柔らかいので詰まりやすい
柔らかいパンは、赤ちゃんはドンドン詰め込んでしまいがち。
はっと気がついたときには、口がパンだらけでカミカミもゴックンもできない状態、ということもしばしばあります。
この時点で気づけばまだいいのですが、のどに詰まらせてしまう危険もあります。
与えるのに楽チンなパンではありますが、実は必ず見守りが必要でもあります。
離乳食のパンの手づかみ食べのステップアップ方法
ステップ1 最初は一口より小さい大きさで
赤ちゃんは手に持ったものを全部を口に押し込んでしまう傾向があります。
ですので最初は前歯で噛み切る必要のない、一口分より小さめの大きさでパンをカットしましょう。
また、マーガリンやバターなどの味付けや、卵に漬け込んで焼くなどの調理も最初は特に必要ありません。
むしろ塩分や糖分の摂り過ぎになってしまいますので、パンそのままを与えましょう。
ステップ2 噛み切る必要のあるぐらいの大きさ
パンの味に慣れてきたら、今度は一口では入らない、噛み切る必要のある大きさで与えましょう。
中途半端な大きさだと、赤ちゃんは噛み切らず全部口に詰め込むので危険です。
きちんとカミカミの練習ができるよう、大き目にカットしたものを出します。
ステップ3 調理パンにもチャレンジ
ステップ2まで順調に進んだら、今度は調理パンに挑戦してみましょう。
調理した後にスティック状に切って、与えましょう。
調理と言っても、構える必要はありません。
薄くマーガリンを塗ったパンに、離乳食用で作る野菜のみじん切りやペーストをのせ、上からチーズをのせてトーストすれば、あっという間にできちゃいますよ。
おススメの野菜は、玉ねぎ、トマト、パプリカ、ブロッコリーです。
また、焼かずにサンドイッチ風にするのもおススメ。
カボチャやサツマイモなどをなめらかなペーストにしたら、サンドイッチ用パンで挟む、またはクルクル巻けば、手づかみ食べにピッタリです。
離乳食に手づかみでパンを食べられるようになったら、ママもずいぶん楽になるはずです。
でも実は気をつけなくてはいけないポイントもたくさんありましたね。
そのポイントを押さえつつ、パンの手づかみ食べをドンドンステップアップして、楽しい離乳食の時間を親子で過ごしてくださいね。