職場復帰をする予定で育休を取っていたとしても、事情があって退職したい、または、退職してもらいたいという場合もあるでしょう。
その際、「電話」で退職のことを伝えるのは、失礼に当たるでしょうか。
今回の記事では、育休中の退職と電話連絡について考えていきたいと思います。
育休中に会社から突然電話で退職勧告を受けたら
職場復帰するつもりで育児休業を取得していたのに、突然電話がかかってきて一方的に退職を言い渡されたら、ビックリしてしまいますよね。
ここで退職となったら、育児休業給付金の支給がストップしてしまします。
また、復職を予定していたということは、子供の預け先を計画していたり、経済的な面でも当てにしていたりするということです。
それなのに、突然職を失うことになってしまったら目も当てられませんよね。
会社でも事情があるのでしょうし、休業中だということで、電話で退職勧告をしてきたのかもしれませんが、いくら雇う側といっても非常識だと思いますね。
まずもって、育児休業を理由に退職させるのは法律違反です。
とは言っても、もしかしたら、産休・育休が定着しつつある今でも、このような扱いは珍しいことではないのかもしれませんね。
もし、育児休業中に会社から退職勧告を受けたなら、とにかく安易には退職に応じない方がよいと思います。
退職の手続きをされてしまう前に、すぐに会社に出向いて話し合いをするべきだと思います。
ただし、その職場で今後も働きたいと思っているのであれば、感情的になってしまう気持ちを押さえて、くれぐれも言い方に気をつけるようにしましょう。
その際、できるなら録音をしておくとよいと思います。
それでもなお退職ということになったら、最寄りの労働局雇用環境・均等部(室)に相談されてみて下さい。
赤ちゃんがいる中で、会社に出向いたり、相談したりするのは、大変かもしれませんがめげずに頑張って下さいね。
会社都合で解雇となった場合の対処法の記事を載せたサイトもありますので、ぜひ参考になさって下さい。
⇒ 育休を理由とした会社都合の退職と法律の関係について!その対処法とは
育休中に退職することを電話で伝えるのは失礼にあたる?
育児休業を取得していても、事情があって退職となる場合もあるでしょう。
育児休業中ですと、出勤しているわけでもないので、ついつい「退職の連絡を電話で済ませてしまおうか」なんて気持ちになってしまうかもしれません。
しかし、今まで会社にお世話になったこと、こうやって育休を取らせてもらっていること、育休を取っている間、他の社員にその分の負担が掛かっていることを考えると、電話だけでそのまま退職…というのは、あまり感心できることではないと思いますね。
できれば、上司に電話をして、話があるので時間を作っていただけるように伝え、直接会って退職の意思を申し出るのが、筋を通したやり方だと思います。
または、上司が多忙で時間を取れない時は、電話で退職したい旨を告げて、会社に出向いて挨拶をするという方法でもいいのかもしれません。
育休中に退職する場合の挨拶に関しての記事はこちらです。
⇒ 育休を取っていて退職する場合の挨拶について!すぐに使える文例を紹介
育休中の退職希望の連絡は電話でなければダメですか?
いつも忙しくしている社員の連絡手段として、今では、メールでの連絡が主になっている会社も多くなってきています。
しかし、育児休業中に退職の意思を伝えるのに、メールでの連絡はどうかなと思います。
職場復帰する予定で育児休業を取得したとすれば、代替要員を雇ったり、他の社員に負担が掛かっていたりしているのは間違いないと思うんです。
そういった中での退職ですから、基本的に対面で話しをされた方がいいでしょう。
ただ、多忙な上司ですと、なかなか連絡がつかないことも多々あると思います。
退職の申し出はなるべく早急に連絡したいことなので、何回か電話をしても捉まらない場合は、メールで進めてもよいのではないかと思います。
「本来なら、お電話で申し出るべきところですが、なかなか連絡がつかないため、メールにて失礼いたします。」等、一言前置きをして、正式に退職の申し出をするための日程調整のお願いをすればよいと思います。
できれば、スマホではなくパソコンからきちんとした文章で送った方がよいでしょう。
退職する旨を育休中に電話連絡で済ませるということ
職場復帰を予定しているママは、復帰に向けてそれなりの準備をしていますし、経済的な面でいえば給付金も復帰してからのお給料も当てにしています。
もし退職となれば、生まれたばかりの子供を抱えながら、転職先を探さなければなりません。
もしかしたら、決まっていた保育園もキャンセルしなければならないかもしれませんね。
また、育児休業後の復帰を待っている上司や同僚は、復帰してくる社員のための準備の手間や負担が掛かっていますし、会社としてもそれなりのコストが掛かっています。
復帰してからの時短勤務等の対応についても、態勢を整えているかもしれません。
次に育児休業を取る後輩にも影響がある可能性だってあります。
育児休業中に退職することや退職させることは、電話一本で済ませられることではないと思います。
「退職」によって、様々なことに影響を受けてしまうんです。
このような事態にならないためにも、産休前に、事業主・上司と従業員との間できちんと話し合うことが大切です。
雇う方も雇われる方も、相手のことを考えて、誠意をもって責任のある行動を取ってほしいと思います。