制服に身を包んで、ちょっぴり大人っぽくなった中学生。
しかし、心と身体の成長がアンバランスで、不安定な思春期でもあります。
この大変な子育ての時期に多くみられる悩みの中から、3つの相談を取り上げて、乗り切るヒントをお伝えしていきます。
中学生の子育ての悩みの中で一番多い相談、反抗期について
今までベッタリだった我が子が、突然反抗的に変貌する姿を見ると、親としては戸惑ってしまいます。
思春期に入ると、子供から大人の身体に変わっていくことに、心がついて行かなくなり、精神的に不安定なことが多く、様々な問題行動となって表れることがあります。
それが反抗期と言われるものですが、実はこの反抗期、「自分は自分、親の所有物ではない」という自己主張の表れなのです。
または、「改装中だから、立ち入ってほしくない」「親の言うことを聞くのは子供のすること」「いろいろな事を試したい、世界を知りたい」という思い。
『うざい』『ばばあ』などと暴言を吐かれると、お母さんとしては悲しくなってしまいますが、普通の反抗期だと思って大丈夫です。
親にとっては試練の時ですが、いつかは落ち着きます。
こんな時の親の対応としては
- 子供の考えを否定せずに、まず受け入れ、一歩引いて冷静な頭を持つ
- 裁くのではなく、そばに立って一緒に歩くというつもりで、話を聞く
- ユーモアを持って接する(中学生はプライドが高いので、ニタニタ笑いやバカにする態度はNG)
反抗されることによって、親の方でも、子供は自分の思い通りにはならない、自分とは別の人格だということに、気付かされるのではないでしょうか。
反抗期がないと心配される親御さんももいらっしゃいますが、反抗期がないのは、2つの理由が考えられます。
1つは、親が子供のことを、1人の人間として認めている場合、反抗する理由がないからです。
2つ目の理由として、子供が反抗できないくらい、親が子供を抑圧している場合が考えられます。
後者のような親子関係の場合、子供が大人になって、何かが違うと気付いた時に、関係がこじれることがあります。
この反抗期によって、子供たちは人と理解し合えるのか、繋がることができるのか、協力し合えるのか、大人たちに問いかけているのではないでしょうか。
そのために私達大人は、夫婦間や家族間、いろいろな集団の中で、自分の考えをきちんと述べ、違う意見も受け入れ、協力し合い、誰とでも分かり合える姿勢を子供たちに見せていくべきです。
子供たちは、大人たちのどんなことでもちゃんと見ていますよ。
親も悩んでしまいます、中学生の男女交際の相談
中学生になると、男女のお付き合いをする子供たちを見かけるようになります。
今の時代ですと、小学校高学年から男女交際をしている子供も、ちらほら見受けられます。
9歳くらいで男女の違いに気付き、11歳くらいで男女を意識するようになります。
中学生になると、異性のことを好きになる、お付き合いをしたいという気持ちが芽生えてくるのは、ごく自然なことだと思います。
誰かを好きになるということは、その人のことを思いやったり、大切にするという気持ちになったりと、生きていく上でとても大事なことです。
人を好きになるという気持ちに関しては、たとえ親であっても、そのことには介入できないのではないでしょうか。
しかし、親の立場からすれば、セックス、妊娠の心配、または、親から離れていってしまうということの喪失感などの理由で、男女交際については、当然不安の思いがあります。
間違いがあれば、取り返しのつかないこともあるでしょうし、身体にも心にも一生傷が付くこともありますから。
そのためには、親子できちんと性のことについて話をして、子供に正しい知識を身につけてあげて、子供を守ってください。
子供たちの10年後、20年後のことを考えてほしいと思います。
恋愛をして、傷ついたり、傷つけたりして、成長し、大人になっていくものだと思います。
私達大人は、そんな子供たちに、寄り添って見守っていけたらいいですね。
中学生の子育てで最も難しい相談、登校拒否の悩み
子供が学校に行けなくなると、親としては無理にでも行かせるかどうか迷ってしまいますし、またどう対処していいのかも分かりません。
中には、何かの原因があって、学校に行かないというよりは、動けなくなってしまう子供もいます。
子供自身も、とても苦しいと思います。
不登校の原因としては、グループに入っていけない、いじめや嫌がらせを受けている、勉強についていけないなどが考えられます。
まず、子供さんの話をよく聞いて、学校の先生方と相談をして、連携を取ってみてはどうでしょうか。
このようにして、クラスを変えてもらい、徐々に学校に行けるようになって、その後も登校できるようになった子供さんもいらっしゃいます。
それでも難しいようであれば、転校やフリースクールという選択も考えられます。
LINEで嫌がらせを受けていた子供さんが、転校して、新しい学校で元気にやっていることを聞いています。
しかしながら、一旦学校へ行くようになっても、再び不登校になる子供たちがたくさんいることも、また事実です。
もしも、子供の心の中に何かがあるとしたら、専門家に診てもらう必要があるかもしれません。
ただし、親が学校や専門家に依存することは、違います。
子供を守ってあげられるのは、親しかいません。
子供のことをきちんと見てあげて、いっぱい愛してあげてください。
子供のことを死に物狂いで考え、必死になって行動を起こせば、いい方向に物事が変わっていきます。
子供自身が、自分の力で強く生き抜いていけるように、この大変な苦しみを、ともに乗り越えていってほしいと思います。
事が過ぎれば、あの時の試練はこういうことの為だったのかと、気付ける時がきっとくることでしょう。