離乳食が進んでくると、だしを使おうか悩んでしまう場面ってありますよね。
しかし、アレルギーのことがちょっと心配というママも。
だしのなかでも、種類が多い和風だしは、特に与えるタイミングが気になると思うんです。
そこで今回の記事では、和風だしとアレルギーのリスクについてお伝えします。
離乳食で和風だしを使いたいけどアレルギーが心配
生後5~6か月頃からスタートする離乳食。
まずは、味付けはせずに、赤ちゃんには素材そのものを味わってもらいます。
赤ちゃんに素材そのものを食べてもらうには、2つの理由があります。
1つ目は、赤ちゃんの味覚は敏感なため、食材だけでも十分に味を感じることができるからです。
そして、2つ目が特に重要なのですが、アレルギー反応が出た場合に、原因の食材の特定がしやすいようにするためです。
ですので、離乳食初期には、なるべくだしは使わずに、食材だけを使う方が良いと思います。
さて、離乳食初期には順調に進んでいた離乳食も、赤ちゃんによっては1~2ヶ月後の「7~8か月」くらいになると、食べムラが出てくることがあります。
そんな時、和風だしなどでほんのりアクセントをつけてあげると、赤ちゃんも食べやすくなりますね。
しかし「和風だしを使いたいけれど、アレルギーのことが心配!」という親御さんはたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、特定のアレルゲンをもともと持っている赤ちゃんの場合は、その食品で起こるアレルギー反応を回避することができないケースが多いのです。
そのために、一つ一つの食材のアレルギー反応を確認しながら、段階を踏んで離乳食を与えることが大切です。
和風だしのアレルギーに関しても同じことで、その月齢に合った食材を一つずつ、ステップアップしながら与えて、アレルギー対策をしっかり整えて進めていけばよいのだと思います。
また、赤ちゃんの時に発症した食物アレルギーは、専門医の適切な治療を受けることで、小学校入学の頃までには約8~9割の子どもが治るといわれています。
実際に厚労省のPDFデータによると、このように書かれています。
食物アレルギーの予後は今まで述べてきたように乳児期発症のケースでは90%程度自然寛解が期待できますが、中には成人まで持ち越す例も存在します。
ですので、アレルギーと診断されたとしても決して悲観されませんように。
和風だしを離乳食に使う場合はアレルギーを考慮して段階的に
ここでは、和風だしの種類と、離乳食で与えるタイミングをご紹介します。
離乳食では「おかゆ→野菜→豆腐→白身魚→赤身魚・鶏ささみ→青魚・お肉」というように、段階的に進めていきますよね。
和風だしもそれと同じで、アレルギー反応を確認しながら、徐々にだしに使う食材を増やしていきます。
離乳食の進め方と同様で、どのだしでも、初めて与えるときは小さじ1から。
万が一のために、赤ちゃんの調子が悪くなった場合、すぐに病院へ駈け込めるような時間帯に与えるようにしましょう。
昆布だし
昆布だしは、離乳食初期(生後5~6か月頃)から使えて、比較的アレルギーの心配が少ない食材です。
もちろん、それでもアレルギーを起こす赤ちゃんもいますので、くれぐれも用心して、様子を見ながら与えてくださいね。
干しシイタケのだし
干しシイタケのだしも、離乳食初期から使用できて比較的アレルギーの心配が少ない食材になります。
かつお昆布だし
昆布だしにかつお節を合わせただしです。かつお節の原料は赤身魚なので、離乳食中期(7~8か月頃)から。
できれば、先に離乳食で赤身魚を食べさせてみて、アレルギーがないかを確認してから与えた方が無難です。
煮干しだし(いりこだし)
煮干しとは、主に青魚などを乾燥させて加工しているものをいいます。
煮干しだしは、その乾燥させて加工した青魚を使った出汁になります。
“いりこだし”とも呼ばれ、その地方によって呼び方が違うようですね。
煮干しの原料は青魚なので、与えるのであれば、離乳食後期(9~11か月頃)から。
こちらも離乳食で青魚を食べさせてみて、何も反応が無いことを確認してから与えた方がよいですね。
ただし、量販店などで売られている煮干しは、添加物が入っているものが多いので、私は赤ちゃんにはあまりおススメしません。
煮干しだしは、昆布だしとブレンドしても美味しいですよ。
手作りの和風だしは、その日のうちに使い切るか、冷凍して保存する場合は、1週間を目安に使い切りましょう。
和風だしを作るのって、一見、面倒なような気もしますが、いざ作ってみると意外と簡単です。
日にちが経って、大量の粉末の和風だしを湿気らせたり、固まらせたりするよりは、大人の味噌汁と一緒に作ったりすることで、思ったほどの手間にもなりません。
何より美味しいので試してみてくださいね😊
市販の和風だしを離乳食に使う場合のアレルギーリスクは?
和風だしを作るのが意外と簡単だといっても、育児に家事に仕事に大忙しのママや、料理が不慣れなママは、面倒だと思ってしまうこともあるかもしれませんね。
ストレスを感じてまで、手作りにこだわる必要はありません。
そんな時は、離乳食用の市販の和風だしを利用するとよいですね。
しかし、アレルギーのことを考えると、大人が使う市販のものや添加物が入っているものは、離乳食には不向きです。
また、離乳食用の商品でも、原材料をチェックすることをお忘れなく。
赤ちゃんでも安心して利用できる、離乳食用の市販の和風だしをいくつかご紹介します。
ほとんどの赤ちゃんが、表示してある月齢から使用しても大丈夫だとは思います。
ですが念のため、初めて与えるときは小さじ1から、様子を見て使うようにしましょう。
ピジョン ベビーフード かんたん粉末 和風だし
かつおと昆布のうまみを引き出した本格的な和風だしで、味付けが簡単にできます。
着色料、保存料、香料、化学調味料は不使用です。
アレルギーが心配な方は、かつおや昆布だしを試してみてから、ご使用いただければと思います。
和光堂 たっぷり手作り応援 和風だし
こちらも、簡単にだしがとれて、いろいろなメニューに使えます。
国産のかつお節と昆布からとった、ベビーフード用のだしです。
どうしてもアレルギーが心配な方は、先にマグロなどの赤身魚を食べさせてみて、問題ないようであれば初めて見ると良いでしょう。
カツオを食べさせて様子を見る場合には、特に鮮度に気をつけてください。
まるごとうまみだし 九州産 粉末だし
国産のかつお節、いりこ、干ししいたけ、昆布をブレンドした100%無添加の粉末だしです。
大人も美味しくいただけるので、離乳食用の取り分けをしながら使えるのも便利。
いわしの煮干し(いりこ)が入っているので、離乳食後期から与えたほうが無難だと思います。
こちらもアレルギーが心配な方は、さきに青魚や煮干しだしを与えてみてから、使用すると良いでしょう。
離乳食初期は、基本的に食材そのものの味だけで十分です。
ですが、なかなか食いつきが悪い赤ちゃんに悩んでしまうママも多いかと思います。
そんな時は、離乳食の与え方そのものを、ちょっとだけ見直してみてはどうでしょうか。
例えば、赤ちゃんのお腹が空くように、なるべく身体を動かしてあげたり、お散歩に出かけてみたり、朝になったらきちんと起こしてあげたりするだけでも違いが出ます。
また、食卓を楽しむように心掛ける、ママも一緒に食べてみるなど、赤ちゃんにも「食べることって楽しいんだよ」ということを感じさせてあげてほしいと思います。
それでも食が進まないような時、または、食べムラが出てきた時には、アレルギー反応に注意しながら、和風だしを取り入れてみるのもよいかもしれませんね。
なかなか思い通りにいかない離乳食ですが、お子さんとの楽しい思い出の一つとなりますように。