育休手当はこれでバッチリ!3つの「どこから」をわかりやすく解説

育休の手当について

女性の社会進出に伴い、昨今では働くママが増えてきています。

しかし、育休中にもらえる手当のことがよく理解できず、どこからどう進めていいのかわからないママも多いのでは。

そんな育休手当に関しての「どこから」をわかりやすくまとめてみました。

 

育休中にもらえる手当ってどこから支給されるの?

育児休業の間に手当がもらえるらしいけど、何をどうしていいのかわからない…と、戸惑ってしまいますよね。

そもそも育休手当って、どこから出るのでしょうか?

 

育児休業中に支払ってもらえないお給料の代わりに、国が支給してくれる育休手当のことを「育児休業給付金」または「育児休業手当金」といい、勤め先によって対応が異なります。

  • 民間企業に勤めている会社員…雇用保険から育児休業給付金が支給される
  • 公務員…共済から育児休業手当金が支給される
  • 自営業…支給されません

ここでは、会社員の場合について、お話したいと思います。

私達が頂いているお給料からは、「健康保険」「厚生年金保険」「雇用保険」「所得税」「市県民税」が控除(差し引かれる)されています。

育児休業給付金は、その中の「雇用保険」が財源になっていて、雇用保険に加入している被保険者(働いていて雇用保険を掛けている本人)が受け取れる給付金です。

なので、会社員の場合、育児休業給付金は、公共職業安定所(ハローワーク)から支給されているのです。

もちろん、申請も公共職業安定所(ハローワーク)で行います。

 

また、出産すると、育児休業給付金の他にも、出産手当金出産育児一時金が支給されます。

ちなみに、出産手当金や出産育児一時金は、「健康保険」が財源になっている給付金です。

育児休業給付金出産手当金出産育児一時金をごっちゃにしてしまう方もいらっしゃるようなので、分かりにくいかもしれませんが気をつけてくださいね。

 

育休手当の受給資格、期間はどこからどこまで?

育児休業給付金をもらうにあたって、受給資格があるかどうか、またどの位の期間もらえるか、気になるところですよね。

 

育児休業給付金の支給対象者

  • 育児休業給付金とは、被保険者が1歳未満の子を養育するために育児休業を取得した場合に、受け取ることができる給付金のことです。

*一定の要件によっては、1歳2か月未満の子、または1歳6か月、2歳未満の子の場合もあり。

  • 育休開始前の2年間で、賃金支払基礎日数(出勤した日)が11日以上ある月が、12ヶ月以上ある人。

*育休開始前2年間に、病気や怪我、前回の育休で、引き続き、30日以上の賃金の支払いを受けることができなかった場合は、最大4年まで遡ってくれます。

  • 男女を問いません。

それから、さらに、

  • 育休を開始する時点で、育休終了後に離職することが予定されている場合は、支給の対象とはなりません。

そして、その上で、

  • 育休期間中の賃金が、1か月あたり、育休開始前の8割以上支払われていないこと。
  • 支給単位期間(育休手当を支給する都合上、育休を1か月ごとに区切った期間)に、就業した日が、10日(10日を超えた場合は就業時間が80時間)以下であること。
  • 最終支給単位期間(育休を1か月ごとに区切った残りの日数)に、就業した日が、10日(10日を超えた場合は就業時間が80時間)以下であるとともに、休業日が1日以上あること。

 

育児休業給付金が支給される期間

女性の場合、出産日翌日から8週間が産後休業となり、その後から育児休業が開始となります。

産後休業の後、引き続いて育児休業を取得する場合は、出産日から58日目に当たる日から、子供が1歳に達する日(誕生日の前日のこと)の前日の分まで(誕生日の前々日の分まで)支給の対象となります。

男性の場合は配偶者(妻)の出産日から育児休業が取得でき、育児休業給付金の対象となります。

場合によっては、支給対象期間が延長されることがあります。

  • 「パパ・ママ育休プラス制度」を利用する場合、一定の要件を満たせば、1歳2か月に達する日前までの期間。
  • 一定の理由に該当する場合は、1歳6か月に達する日前、または2歳に達する日前までの期間。

また、支給単位期間の途中で離職した場合、その支給単位期間は、支給を受けられませんし、育児休業給付の期間中に、他の産休育休や介護休業が開始された場合、当初の育児休業給付は終了します。

 

育休手当の手続きってどこから?

育児休業給付金の申請は、ほとんどの場合、事業主(会社)が行います。

事業主を経由して(会社を通して)、書類を作成し(被保険者本人が記載する書類もあり)、必要書類を事業主がハローワークに提出し手続きをします。

育休を取得する場合、会社には1か月位前までに申し出て、前もって必要書類をもらい、会社に提出しておけばスムーズにいくかと思います。

 

手続きをした後、ハローワークから通知書と申請書が交付され、会社から被保険者本人に渡されるようになっています。

  • 支給額…通知書に記載
  • 支給方法…あらかじめ書類に記載した被保険者本人の金融機関の口座に振り込まれる
  • 支給日…支給決定後約1週間

その後、給付金は2か月ごとに2カ月分ずつ支給されますが、2か月に1度、会社を通じて追加の支給申請を行う必要があります。(次回の提出時期は、通知書に記載)

初めて育児休業給付金が支給されるのは、順調にいっても、出産してから約4か月後位になります。

給付金を受け取れるのは、出産してから数か月掛かると覚悟をして、育児休業給付金が支給されるまでのやりくりには十分注意をする必要があります。

 

育児休業給付金についてのまとめ

  • 育児休業給付金は、雇用保険(ハローワーク)から支給される。
  • 1歳未満の子を養育するために育休を取得した場合、受給することができる。
  • 産休後すぐに育休を取る場合は出産日から58日目(男性は配偶者の出産日)から、子供の誕生日の前々日の分まで支給の対象となる。
  • 申請は、基本的に事業主が行う。
  • 実際に支給されるのは、数か月後と時間が掛かる
  • 2か月に1度、追加の支給申請を行う。

 

育休手当の内容や手続きは複雑ですので、どうしても取っつきにくいと感じてしまいますよね。

しかし、育児休業でお給料がもらえない間、育休手当が支給されることによって、家計は大助かりです。

新しい家族を迎えることにより、家計のことを考えたり、育休手当のことを学んだりする良い機会となるのではないでしょうか。

 

参考資料:【育児休業給付の内容及び支給申請手続きについて】厚生労働省・都道府県労働局・公共職業安定所(ハローワーク)発行

https://www.hellowork.go.jp/dbps_data/_material_/localhost/doc/ikujikyugyou.pdf

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